UFC現状確認その1・ウェルター級の選手編

総合格闘技(MMA)を好み、日々情報を収集したりしているのですが(貧民なので会場には足を運べない)、
やはり世界のトップの情報を把握していないと日本にやってくる外国人のレベルを図りかねるだろうということで
UFCの現状について調査してみると、いわゆるトップ中のトップ以外のところでも興味深い内容があったりして、
間違ってるところもありかと思いますが、アウトプットしてみようかなと。

ということで第1弾は先日のUFC94でタイトルマッチなど注目の試合が複数行われた「神の階級」ウェルター級の選手たちから。

ジョルジュ・サンピエール[Georges St. Pierre]

愛称 Rush
国籍 カナダ
生年月日 1981/05/19(27歳)
所属 BTTカナダ/ジャクソンズMMA
主な戦績 UFC12勝2敗・第6代・8代UFCウェルター級チャンピオン
バックボーンとなる格闘技 極真空手・レスリング
UFCデビュー UFC46(2004/01/31)

タレント揃いのウェルター級における絶対王者GSPことジョルジュ・サンピエール。UFC94では元ウェルター級チャンプにして現ライト級王者のBJペンに完勝し、ちょっと相手が見つからない状況。殴って良し、押さえ込んで良し、関節も良しとなれば何をすればこいつに勝てるのかと言った状態。UFC94では途中、セコンドによって背中にワセリンが塗られたヌルヌル疑惑(ワセリンゲートなんて言われてますね)があって、そんなの関係なしにGSPが圧勝していただろうと思えるだけに残念な出来事でした。

左胸に「柔術」と刺青をしています

チアゴ・アウベス[Thiago Alves]

愛称 Pitbull
国籍 ブラジル
生年月日 1983/10/03(25歳)
所属 American top Team(ATT)
主な戦績 UFC9勝2敗
バックボーンとなる格闘技 ブラジリアン柔術
UFCデビュー UFN2(2005/10/03)

GSPに次期タイトルマッチの相手として指名されたのがチアゴ・アウベス。カロ・パリジャン、マット・ヒューズ、ジョシュ・コスチェックと強豪を含んでUFC7連勝ですから挑戦者として不足はない。バックボーンは柔術だが、UFCでは打撃(特に膝)でのKO勝ちが多い。

ジョン・フィッチ[Jon Fitch]

愛称
国籍 アメリカ
生年月日 1978/02/24(30歳)
所属 American Kickboxing Academy(AKA)
主な戦績 UFC9勝1敗
バックボーンとなる格闘技 レスリング
UFCデビュー UFN2(2005/10/03)

UFC94で郷野聡寛に圧勝したジョン・フィッチはBJペンの前のタイトルマッチ挑戦者。GSPに負けたものの5ラウンド戦い抜いた強さを持つ。チアゴ・アウベスにも勝っており、実質ウェルター級ナンバー2と評価する者も多い。

そんなフィッチもWJプロレスのX-1で日本の試合を経験している(X-1にはブライアン・ジョンストンのコネでAKA関係の選手が多く出場している)。

左胸に「犠牲」と刺青をしています

ジョシュ・コスチェック[Josh Koscheck]

愛称 Kos
国籍 アメリカ
生年月日 1977/11/30(31歳)
所属 American Kickboxing Academy(AKA)
主な戦績 UFC10勝3敗 TUF1期生(ミドル級)
バックボーンとなる格闘技 レスリング
UFCデビュー TUF1 Finale(2005/04/09)

UFCの新人選手を育成するリアリティ・ショー、The Ultimate Fighterの1期生。1期生はディエゴ・サンチェスやケニー・フロリアン、ライトヘビー級のフォレスト・グリフィンと長く活躍している選手が多い。GSPとチアゴ・アウベスに負け、上位との順位付けが済んだ感があり、また判定勝ちが多いため今後はしばらく「門番」的な位置づけになるのではないかと思われる。

マット・セラ[Matt Serra]

愛称 The Terror
国籍 アメリカ
生年月日 1977/11/30(31歳)
所属 セラ柔術アカデミー
主な戦績 UFC6勝5敗 TUF4期優勝(ウェルター級) 第7代UFCウェルター級王者
バックボーンとなる格闘技 ブラジリアン柔術
UFCデビュー UFC31(2001/05/04)

ヘンゾ・グレイシー門下の柔術家。ライト級でパッとしなかったが、ウェルター級に転向し、TUF4期(4期はUFC出場選手を出して、優勝者にはタイトルマッチの挑戦権が与えられた)に優勝。その勢いでタイトルマッチでGSPを破りチャンピオンとなる。しかし、負傷のため防衛戦が延期になるなどし、1年後にGSPのリベンジによりタイトルを手放した。TUF6のコーチを務める。PRIDE9に出場するも、対戦相手のジョイユ・ド・オリベイラが入場で怪我をして試合ができなかった経験があるw

カロ・パリジャン[Karo Parisyan]

愛称 The Heat
国籍 アメリカ(アルメニア)
生年月日 1982/08/28(26歳)
所属 ジャクソンズMMA
主な戦績 UFC9勝3敗 第3代WECウェルター級王者
バックボーンとなる格闘技 柔道
UFCデビュー UFC44(2003/09/26)

UFC94でキム・ドンヒョンに判定勝ち(スプリット)。ジョシュ・コスチェック同様、GSPとチアゴ・アウベスに負けていて、最近はずっと門番的。UFC78で長南亮を破っている。UFC88の吉田善行戦をドタキャンしたので個人的にイメージが悪い。

マイク・スウィック[Mike Swick]

愛称 Quick
国籍 アメリカ
生年月日 1979/06/19(29歳)
所属 American Kickboxing Academy(AKA)
主な戦績 UFC8勝1敗 TUF1期生(ライトヘビー級)
バックボーンとなる格闘技
UFCデビュー TUF1 Finale(2005/04/09)

TUF1期生(ライトヘビー級)。2007年までミドル級で活躍していたが、UFC69で岡見勇信に負けてウェルター級に転向。転向以来3連勝で今後は上位陣との対戦に期待が掛かる。

マット・ヒューズ[Matt Hughes]

愛称
国籍 アメリカ
生年月日 1973/10/13(35歳)
所属 HIT Squad
主な戦績 UFC15勝5敗 第3代・5代UFCウェルター級王者
バックボーンとなる格闘技 レスリング
UFCデビュー UFC22(1999/09/24)

ズッファがUFCを運営するより前からUFCで活躍する古豪。修斗やRINGSにも出場経験あり。最近は、GSP、チアゴ・アウベスに連敗。復活なるか。

マーカス・デイヴィス[Marcus Davis]

愛称 The Celtic Warrior
国籍 アメリカ
生年月日 1973/08/24(35歳)
所属 Team Sityodtong
主な戦績 UFC8勝2敗 TUF2期生(ウェルター級)
バックボーンとなる格闘技 ボクシング
UFCデビュー TUF2 Finale(2005/11/05)

TUF2期で契約を勝ち取れず、ローカル大会で活躍の後UFCに復帰した苦労人。復帰後は6連勝を含む8勝1敗。UFC72以降はイギリス・アイルランドで開催の大会に参加。

クリス・ライトル[Chris Lytle]

愛称 Lights Out
国籍 アメリカ
生年月日 1974/08/18(34歳)
所属 Integrated Fighting Academy
主な戦績 UFC5勝9敗 TUF4期生(ウェルター級) Cage Rage初代ウェルター級王者
バックボーンとなる格闘技 ボクシング
UFCデビュー UFC28(2000/11/17)

パンクラスに継続参戦(当時は主にミドル級)していた古豪。UFCでは負けが大きく先行しているものの、最近は「名勝負製造人」として人気が高い。マット・セラが優勝したTUF4ウェルター級で準優勝している。

アントニー・ジョンソン[Anthony Johnson]

愛称 Rumble
国籍 アメリカ
生年月日 1984/05/06(24歳)
所属
主な戦績 UFC4勝2敗
バックボーンとなる格闘技 ボクシング
UFCデビュー UFN10(2007/06/12)

期待の新鋭。UFCでの4勝は全てKOというストライカー。早ければ今年後半にはタイトル戦線に絡んでくると思われる。

まとめ

選手層は厚いけれども、GSPが一段抜けている印象。TUF出身選手とか結構知らないけれど、選手育成プログラムとしてきちんと機能してるんだなという感じはしている。他の階級ではチャンピオンも出てるし。

日本人は郷野聡寛、長南亮、吉田善行の3人が参戦中(中村K太郎が2008年に試合してる)。3人とも今回紹介した選手に負けてます。この中にも勝ち負け出来そうな選手はいる気がするのですが、層が厚いだけあってなかなか身の丈にあった(若干おいしい)試合をさせてもらえません。まあ、そこを突き抜けないといけないんですけどね。

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